| 犬神家の一族(講談社 昭和59年) | 
  
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 | いけうち誠一は、赤目プロで白土三平の制作協力(アシスタント)を経た後、独立してオカルト漫画などを執筆していた。現在では、すっかりゴルフ漫画の大家におさまってしまった。 
 「金田一耕助博物館」開設後も本書だけはなかなか手に入らず、長い間探し求めていたが、先日、ある横溝ファンの方とトレードが成立、10数年ぶりに手に取ることができた。
 (ちなみに、そのとき交換に用いたのは、掛布しげを「劇画八つ墓村」のダブリ。けっこう高かったのだ!)
 
 ストーリーは基本的に原作準拠の姿勢を貫いている。特に殺害方法やトリックを省かず、ていねいに再現しているのは好感が持てる。
 ただし原作そのままではあまりに長くなるので、若林弁護士と小夜子が割愛されている。
 低学年向けの画風のわりには、佐兵衛翁と那須神社神官・野々宮大弐との交わりや珠世の出生の秘密なども、原作そのままにコミカライズしており、読みごたえのある佳編である。
 それにしても、佐清マスクに眉毛が書かれていると、どことなく憎めない顔つきになるのはなぜ?
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|  | 遺言状公開の場面より、犬神佐兵衛翁の遺影。 表情がおチャメなのはともかく、後の場面ではアングルが変わっているゾ!
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| 獄門島(講談社 昭和59年) | 
  
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 | 全体的に低年齢層向けに、わかりやすく描かれている。 特筆すべきは、そのラストシーン。運命の皮肉の復員詐欺や、金田一耕助一世一代のプロポーズがカットされているのだ。
 どーでもいいけど、カバーに描かれている島には、とても人が住めそうにないのだが・・・(笑)
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| 悪魔の手毬唄(講談社 昭和59年) | 
  
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 | 磯川警部が、冒頭ではマジメな警察官だったのに、ページをめくるごとにどんどんギャグマンガ調のオヤジに落ちぶれてしまい、皆さん御存知の感動的なラストシーンがなくなってしまったのが惜しまれる。 
 表紙の白い「しぶき」は、テカりではなく図柄。
 本当は赤い血しぶきにしたかったのか、うっかりホワイトを倒してしまったからごまかしたのか、いまひとつ意図が不明。
 
 
| 磯川警部 劇的ビフォーアフター(悪魔の手毬唄) |  
|  | 使用前 
 なかなかいいカンジの警部です
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|  | 使用後 
 つーか、別人っしょ!
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| オマケ(犬神家の一族より) |  
|  | 那須警察署長 
 いいや、アンタは磯川警部に違いない
 まさか、一人二役?
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|  | 違和感アリアリの金田一さんの脱衣シーン。 Tシャツじゃないんだから、袴を脱がないで着物から先に脱ぐなんてゼッタイ無理!
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